トクベツじゃないバスの撮影記録

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2022年春季改正ダイジェスト

八王子市内の京王バス西東京バスではダイヤ改正を実施した。京王バスの改正では大きな変更は見られなかったが、西東京バスでは路線新設や廃止、系統番号の改変、減便など大規模な改正となった。ここでは主に大きく変更された路線について述べる。


京王バス各社


京王バスでは京王線ダイヤ改正に合わせた3月12日改正と、4月1日改正の2度に分けて行われた。

3月12日改正では、主に南大沢管内の路線で時刻調整を中心とした改正となり、北06系統、八69系統を除いて運行本数の増減は行われていない。北06系統、八69系統については、17時台以降に八69系統の運行を終了して北06系統の運行にシフトする運行形態が取られていたが、全便が八69系統となり、運行区間が延長されることとなった。このため北06系統については北野駅南口を発着とする朝のみの運行となり、夕方以降に設定されていた北野駅北口発着便は廃止となっている。

4月1日改正では、主に八王子、高尾管内で時刻調整を中心とした改正が行われた。運行本数の増減が見られた系統は八王子車庫系統で減便が行われたほか、八南01系統が平日1往復から土曜及び休日に1往復の運行に変更されている。


西東京バス


西東京バスでは、春季ダイヤ改正として4月1日に一斉ダイヤ改正を行った。同社発表のプレスリリースに大半は記載されているものの、改めて路線新設、路線廃止、系統番号変更、減便などについて述べたい。

まず路線新設としては、元八12系統(高尾駅南口~ホーメストタウン~上小田野~宝生寺団地(団地内周回))、うえ03系統(西八王子駅(北口)~四谷~上野原~恩方ターミナル~小津町)の2系統が新設とされる。
元八12系統は、"買物バス"と称して高尾駅と各住宅団地を結びつつ、沿線に商業施設のある停留所を経由する系統となっており、日中60分毎、1日7往復の運行と昼間の買物需要を意識した設定となっている。ただし、減便に関しては後述するが、本路線の設定と引き換えに日中の元八11系統は運行を取りやめており、霊園11系統に関しても大幅減便、元八03系統に関しては日中の高尾駅南口乗り入れを元八12系統に譲り北口発着となる。
うえ03系統は、小津町地域循環バスモリアオガエル号の廃止の代替として、うえ01系統のうち平日3便を小津町まで延長する。恩方ターミナルから小津町の間は停留所は設置されず、自由乗降区間を設定する。2006年の陣12系統廃止以来16年ぶりに小津町から恩方以遠へのバスが運行されることとなる。

 

路線廃止となる路線は、市11系統(京王八王子駅~市役所入口~泉町住宅~松枝住宅)、ひ05系統(京王八王子駅~ひよどり山トンネル~東京富士美術館純心女子学園)、16号05系統(京王八王子駅~八日町~東京富士美術館~戸吹)、福24系統(福生駅~高月~純心女子学園)、そして小津町地域循環バスモリアオガエル号である。

市11系統は、前年の改正で陣11系統の新設及び市12系統の増回により減便されていたが、今改正で市11系統を廃止し、陣11系統及び市12系統をさらに増回する。なお、西八王子駅発着の市01系統は本数が維持されており、泉町住宅周辺では市11系統の廃止により減便となる。
05系統は、廃止直前は純心女子学園17時発の片道1本のみ設定されていたが、平日は急行に代替、土休日は廃止となり運行を終了する。また16号05系統は、平日夜間に戸吹発2本が設定されている系統であったが、1本をひ01に代替、1本を廃止として運行を終了する。
福24系統は、1日3往復の設定があったが、全て廃止される。これにより、福生駅から八王子市内へ乗り入れる系統が消滅する。
小津町地域循環バスモリアオガエル号は、2010年から小津町地域の公共交通を維持するために設定されたが、運行を終了する。運行終了の理由については発表されていない。

 

系統番号の変更については、高尾駅発着の"霊園"を付す系統がすべて"美"を付すよう変更される。これまで八王子霊園や東京霊園などの集積する霊園正門バス停を経由することから霊園が付されていたが、美山通りの美が付されるよう改められる。霊園01系統は美01系統へ、霊園32系統は美32系統へと番号は引き継がれる。また、八20系統が秋04系統に変更される。これにより、西東京バスが管轄する路線から八を付す系統が消滅する。

 

運行本数の変更が行われる系統

今改正では路線新設及び廃止に関係する系統を中心に、多数の系統で減便が行われる。概要は以下の通りである。


16号01・16号06系
京王八王子駅発16~20時台において、毎時4本から3本に減便、土休日は22時台の16号06最終を16号01に振替える。
16号04・16号11・い11系統
京王八王子駅発11~15時台(土休日10~15時台)に運行されていたい11系統を減便、全日17時台の1往復のみの運行とする。また平日深夜の16号04の2本を減便するほか、土休日の16号04最終1本を深夜バスとする。
うえ01系統
前述の通り平日運行の3本をうえ03に振替える。また全日朝1本を減便、土休日の最終1本を深夜バスとする。
ひ02系統
平日1往復減便
バ01系統
平日朝2往復、夕方駅行き1本減便
住01系統
土休日朝高尾台住宅行き1本減便
元八02系統
朝の駅行きが平日2本、土休日1本減便
元八03・元八04系統
平日の元八04高尾行き1本を元八03に振替え、土休日朝の八王子行き1本減便、両駅発9~16時台の便は全て高尾駅北口発着に振替え
元八11系統
元八12系統の新設に伴い大幅に減便となる。
平日27→17回、土休日22回→16回
元八16系統
平日高尾駅発25回/西八王子駅発32回→高尾駅発21回/西八王子駅発25回、土休日高尾駅発19回/西八王子駅発18回→高尾駅発18回/西八王子駅発17回に減便
元八13・元八15系統
高尾駅発それぞれ平日4本→3本、土休日の元八13が4本→2本、元八15が3本→2本に減便
元八21系統
平日西八王子駅発最終1本を深夜バスとする。
八20→秋04系統
平日朝武蔵五日市駅発1本を減便、平日京王八王子駅発最終1本を深夜バスとする。
大11系統
平日夕方日野駅発3本を減便、平日八王子駅北口発最終1本を時刻を3分繰り下げた上で深夜バスとする。
市12系統
市11系統の廃止代替として大幅増便
平日京王八王子駅発37回→62回、横川町住宅発38回→59回、土休日京王八王子駅発19回→47回、横川町住宅発19回→47回
日21系統
平日深夜上下1本ずつを深夜バスとする。
暁21系統
平日朝夜に駅行き2本減便、平日最終1本を深夜バスとする。
秋02系統
夕方の駅行きを中心に減便のほか他の時間帯で本数の増減がされる。平日駅行き最終1本と土休日駅発最終1本を深夜バスとする。
秋03系統
平日駅発3本、駅行き1本増便
霊園02→美02系統
平日朝2往復、夜駅行き2本、土休日朝4往復、夜駅行き3本を減便
霊園11→美11系統
平日高尾駅北口発54回→39回、宝生寺団地発51回→40回、土休日高尾駅北口発39回→26回、宝生寺団地発36回→27回に減便、平日最終1本を10分繰り上げたうえで深夜バスとする。
霊園21→美21系統
平日駅発1本、駅行き2本、土休日駅発2本、駅行き6本減便
霊園22→美22系統
平日駅発1本、駅行き2本減便
霊園31→美31系統
平日朝駅行き1本、土休日朝1往復減便
長81・長84系統
平日深夜の京王八王子駅発1本(6本繰り下げ)、西八王子駅発2本を深夜バスとする。
長86系統
朝に平日2本、土休日1本増便する。
陣01系統
平日京王八王子駅発25(周回16)回→3回、宝生寺団地発31(周回16)回→7回、土休日京王八王子駅発27(周回16)回→2回、宝生寺団地発30(周回16)回→6回
陣02系統
平日京王八王子駅発12回→11回、土休日京王八王子駅発10回→7回に減便
陣04系統
平日京王八王子駅発24回→11回、恩方ターミナル発28回→15回、土休日京王八王子駅発19回→8回、恩方ターミナル発23回→9回
05系
土休日朝駅行き1本減便
陣11系統
平日京王八王子駅発22回→41回、松枝住宅発20回→38回、土休日京王八王子駅発19回→31回、松枝住宅発19回→30回にそれぞれ増便、平日最終1本を5分繰り上げた上で深夜バスとする。
高月02・高月03系統
土休日高月02の往復を高月03へ振替え

 

*目視によるカウントのため差異がある可能性あり

 

おわりに

今改正では、特に恩方管内において路線の減便が激しく、新型コロナウイルス感染症による乗客減少の影響を大きく受けていることを強く感じる。しかしながら、陣馬街道系統や元八12、うえ03に見られるように、複数系統に分かれていた運行を1本にまとめ、効率的な運行としていることや、早朝深夜の本数減少を最低限とすることで日常利用への影響を抑えている点が、必ずしも後ろ向きな姿勢ではないことを意味していると考える。今後の乗客減少、減少した乗客数の回復は大きく期待できるものではないが、バスは生活に必要な足として維持し続けなければならない。今改正では、残念ながら不便となる沿線も存在するが、なぜ不便となったのかを理解し、積極的な利用を期待したいと思う。